この記事は1998年9月のものです。現在の内容と異なる場合がありますのでご了承ください。

東西タクシー事情

 

都崎裕義さん(左)と榊原夏夫課長

【カナダ・バンクーバー】

インド系の運転手が多い

 

 1973年から約15年間、バンクーバー市(現在、周辺部も含め約160万人)に住んでいました。今も仕事の関係で、時々カナダに出かけています。カナダは、アメリカの国境沿い約300キロ以内に8割の人が住み、アメリカの営業権をもったタクシーがあり、私も国境を越え、ナイアガラの滝やシアトル空港まで乗ったことがあります。

 カナダでは、流しのタクシーを拾う習慣はあまりなく、基本的にはタクシー会社に電話をかけ、来てもらいます。店やレストランでも気軽にタクシーを呼んでくれます。込み具合によりますが、5〜15分で迎えに来ます。運転手は親切で、観光客でも安心して利用できます。

 バンクーバーでは、イエロー・キャブとブラック・トップの2社が大手で、次いでバンクーバー・タクシーが続きます。同社は車いすで乗れるワゴン車を多く持っています。

 車種はシボレーが一番多く、次いでキャデラック、リンカーンなどです。カナダにあるビッグスリーの子会社が生産した車です。大型車ですから、3、4人の家族づれで、荷物がたくさんあってもゆったりしています。

 タクシー運転手にインド系の人が多いのは多民族国家で国際都市バンクーバーならではの特色です。個人タクシーの場合、夜間はオーナーが運転し、朝は奥さん、昼間はバイトといった例も珍しくなく、弁護士や研修医などのバイト運転手に出会いました。

 料金はメーター制。最低基本走行距離はなく、基本料金が2・20カナダドル(1カナダドルは約90円)、走行追加料金は100メートルごとに12・10セント加昇されます。チップは料金の10〜15%支払うのが習慣です。お迎え料金は要りません。

 私のお勧めは、豪華でゆったりできるリムジンタクシーです。バンクーバー空港からダウンタウンまで約20〜30分で料金はチップ込みで35ドル程度。(タクシーなら21〜25ドルとチップ)。例えば結婚記念日のプレゼントに、リムジンに乗ってオぺラやコンサートに出掛けるなんて、すてきだと思います。