この記事は1999年3月のものです。現在の内容と異なる場合がありますのでご了承ください。

とらばーゆ人

先輩乗務員の親切にふれて

雪見敏幸さん(北部営業基地)

 

 名タクの営業係(乗務員)になって1年半の雪見敏幸さん(37)。入社の経緯には、とてもほのぼのとしたエピソードがありました。

 雪見さんは名古屋出身ですが、結婚後は奥さんの実家のある福島県いわき市に住み、大手食品会社に勤めていました。県内を転勤するたびにステップアップし、2年前にはいわき営業所長まで昇格しています。

 ところが不況の波は容赦なく、やがて失職。「いわきには就職先がない」ため、家族を残して単身名古屋へUターン。アルバイトをしながら、家族4人が安心して暮らせる仕事を探し始めます。しかし名古屋でも思うような仕事は見つかりません。

 3か月が経ち、「早く家族を呼び寄せたい」と焦りを感じ始めていた頃、たまたま名タクに乗り合わせました。世間話のついでに、仕事を探していることを話すと、その乗務員さんが「うちの会社で働いてみないか」。

 会社のこと、仕事のこと、何でも丁寧に話してくれ、持っていた携帯電話で「面接してもらいたい人がいる」と、上司に話をつけてくれたのです。

 しかも、当時は車を持っていなかった雪見さんのために、面接の日は、上司が自宅アパートまで車で送り迎えまでしてくれたとか。

「僕は本当に幸運でした。親身になってくれた先輩と、思いやりのある上司。この2人に出会わなかったら、ひょつとしたらまだ仕事を深していたかもしれません」

 こう語る雪見さんが見た名タクは「組織が大きく、雇用関係がしっかりしていますし、社風も真面目で、みんなよく働きます。今は不景気ですが、自分の努力と工夫で収入を上げることができるのも魅力です」とのこと。

 いわき時代より収入も増え、今は家族と一緒に暮らす雪見さん。

 「時々お客さまから、名タクは接客マナーがいいとお褒めいただくことがありますが、それは乗務員一人一人の心遣いがあってこその評価なんですね。僕もそういう乗務員を目指しています」。そう心意気を語ってくれました。