この記事は1999年6月のものです。現在の内容と異なる場合がありますのでご了承ください。

大島 弘社長の名タク招待席

無線配車センター

移転してグンと機能アップ

 配車の窓口、無線配車センターが3月21日、引っ越しをしました。これまでは本社ビル本館。引っ越し先は、廊下続きで新築された、同ビル北館です。移動はほんの数十メートル。でも機能はグンと良くなって、お客さまへのサービスアップに、一役買うことになりました。

 引っ越しの一番の目的は、コンピュータの2000年問題に対応すること。同時に経年による故障を防止し、新しい技術も導入したい。というわけで、電話交換機をはじめ機器を全部更新しました。

 NTTの「発信者電話番号通知サービス」の導入が、なかでも最大の特徴です。

 ルルル・・・と電話が鳴り、配車係が受話器を取ります。その瞬間、電話のお客さまの登録されている情報が全部、コンピュータ画面に表示されます。住所は、氏名は、お宅までの道順は・・・。

 これまでは「モシモシ・・・」と電話番号をお伺いして、その数字をコンピュータに打ち込むと、検索して表示されるというシステムでしたから、かなりのスピードアップです。当然、配車もスムーズにできることになりました。

 「何も言ってないのに、何で名前が分かるの?」と、気持ち悪がるお客さまも、なかにはいらっしゃいます。でもシステムをご説明すれば、皆さん納得。「素晴らしいわね!」というお褒めもよくいただきます。

 登録されているのは現在、名古屋市内を中心にした30万件余りの顧客の方をはじめ、官公庁や著名な施設、ビル、マンション、寺院、病院などの建物類が4万7千件。市内の公衆電話ボックスが約3千件あります。つまり病院や公衆電話などからお電話いただいても、一瞬でその場所の情報が画面表示されるというわけです。

 ちなみに携帯電話でも、登録されていれば同じこと。余分な手間をおかけしません。

 センター室は淡いグレーが基調の落ち着いた雰囲気で、大きなガラス窓の向こうには、首都高速道路がくっきり。

 広い室内の三方が細かいブースに分かれ、受注、配車合わせて18台のコンピュータが稼働。ここで名古屋市内の名鉄タクシーグループ3社あわせて1229両のタクシーを、共同で無線配車しています。

 その隣には、導入したばかりの地図検索用コンピュータ。難しい場所や道順、おおよその時間なども、これで一目瞭然です。

 またボイスレコーダーも24時間稼働。これはお客さまとのやりとりや、乗務員との無線交信などを、そのままもらさず記録する機械です。受注と配車の時間間違いなどがある場合、この機械が消えた過去の証言者になるというわけですね。

 ガラス張りの控室に寄り添うような機械からは、ジ、ジ、ジ・・・とひっきりなしにプリントアウトの音。予約データの一覧表が自動的に記録されています。もしコンピュータにトラブルがあった場合でも、この一覧表があれば大丈夫。配車ミスを防ぐことができるのです。

 真新しく、機能的に生まれ変わった無線配車センター。ぜひ一度、会社見学におでかけください。