この記事は2000年9月のものです。現在の内容と異なる場合がありますのでご了承ください。

名タクズームイン

 

チケット処理

コンピュータシステムで1分間に400枚

 「タクシー運賃は便利なチケットで」という名タクのお客さまはどんどん増え、現在約3万口座。1日に利用されるチケットは約2万枚にのぼります。その集計、処理にはコンビュータの力が欠かせません。

 その一つ、「タクシーチケット分類集計システム」。チケットの左下にある数字を指示に従ってOCR(光学的文字認識装置)が瞬時に読み取り、12のポケットに分類します。これを5−6回繰り返せば、ほぼ口座毎に細分化されるというわけです。1分間に処理する枚数は約400枚。操作は女子社員が交替で行っています。

 実はこのシステム、今年8月から稼働を始めたニューフェース。銀行の小切手などを選別するソフトを応用したもので、10年前から準備を進め、今年2500万円かけて導入が実現しました。

 それ以前のチケット分類はというと、もっぱら人の手による作業。口座ごとに1枚1枚、山を築いていく早業と熱気は、「カルタ取り」とも呼ばれていました。熟練の技は機械に代わり、より速く、正確に。

 ただ思わぬトラブルも発生しています。数字のある欄に署名や印鑑がはみ出したり、裏側に書いた文字が表に透けて見えると、機械がはねてしまうのです。「できれば数字の枠に文字がはみ出さないよう、お客さまにご協力いただければ」と宮崎なみ枝課長。

 チケット処理を担当しているチケットセン夕−は、名鉄交通の子会社である名鉄交通商事の一部門。この分類集計システムの他、昨年5月には印刷システムや入金システムもリニューアルし、作業の迅速化と合理化を進めています。

チケットセンターに今年8月導入された「タクシーチケット分類集計システム」。名鉄グループのタクシーで利用されたチケットを口座ごとに瞬時に分類する。

OCRが読み取るのはチケットの下にある数字。この欄にはくれぐれも文字や印鑑がはみ出さないよう、お願いします。