この記事は2000年9月のものです。現在の内容と異なる場合がありますのでご了承ください。

小型貸切バス&ジャンボタクシーで行く

ジャンボ1日ドライブ!

 

名水の涌き出る山あいの
城下町・八幡はちまん町を散策し、
旅情と名物料理を堪能!

 三十夜にわたった「郡上踊り」が幕を閉じ、祭りの後の静けさが一層、秋の気配を感じさせる郡上八幡。江戸の風情が残る紅殻格子の町並みや文化施設を巡り、名物の川魚料理に舌鼓。家族やグループで思いきり楽しめるのも、ジャンボタクシーだからこそ!

町の由来を知れば
散策がさらに楽しい

 名神高速とつながった東海北陸自動車道を走り、郡上八幡インターへ。名古屋から1時間半の快適ドライブです。まずは郡上八幡のシンボル・八幡城へ。 標高300メートル余りの八幡山に建ち、町を見下ろす天守閣は永禄2年(1559)に遠藤盛数によって築城され天守閣は昭和8年に再建したもの。木造4層5階の各階には関ケ原合戦の恩賞として徳川家康より拝領した金の弓具や合戦絵図などが展示されています。一足ごとにミシミシと大きく響く板張りの床も、当時さながら。階を上るたびに、窓の外の眺望が広がるのも山城ならではの趣ですね。

 八幡城から数分も車で下れば城下町の中心地殿町通り。その一角にある「博覧館」は水、歴史、わざ、おどりをテーマに町の魅力を伝えてくれる民俗資料館。ここでミニ知識を仕入れれば、郡上散策の楽しみがグンと広がるという寸法です。

 せまい山間の土地に軒と軒が重なるように町並みが作られた郡上八幡ですから、道路もせまくて当然。ところがこの殿町だけは例外的に広い。これは町の整備開発に力を注いだ6代目城主遠藤常友が隣筋の鍛冶屋町、本町を2メートルほど向こうへ寄せて道路拡張した結果とか。ちなみに城下町らしさを演出する紅殻格子つくりの家並みも、常友のアイデアだそうです。これも博覧館で得た知識。

 受け付けでは、散策コースを丁寧にアドバイスしてくれますから、郡上初体験者はぜひお立ち寄りを。


天下の名水と水琴窟で秋を味わう

 殿町から一筋西、くだんの紅殻格子の風情が漂う職人町、鍛冶屋町。その町筋が途切れるあたりを横に折れると天下の名水「宗祇水そうぎすい」の涌き出る泉が。

 15世紀後半に連歌の宗匠飯尾宗祇がほとりに草庵を構え、愛飲したことが命名の由来です。昭和60年には環境庁が名水百選を指定しましたが、その第一番手に選ばれたのが宗祇水でした。備え付けの柄杓で一口飲むと、柔らかく、ほのかな甘みが透き通るように口中に広がります。

 この名水がすぐ横の吉田川に注ぎ、吉田川は長良川に合流する。豊かな清流の恵みは町の至るところを水路となって流れます。歩いていると、一際情緒が漂う水路に沿って、寄り添うように3つの展示資料館が。

 その一つ「おもだか家民芸館」は山国の民芸品のコレクションで有名。昔ながらの家屋と土蔵には一年中観光客が訪れる人気スポットとなっています。

 「遊童館」は造形作家・水野政雄さんの作品館。油絵、和紙人形、木や葉を巧みに組み合わせたオブジェなどが展示され、。運がよければ水野さんが即席の切り絵教室を開いてくれることも。

 もう一つの齋藤美術館は書画・茶道具を展示。「わび」をきかせた坪庭には、しみじみと秋を奏でる水琴窟が…。





名物料理を賞味し
露天風呂でリフレッシュ

 山紫水明の郡上といえば、食事はやはり川魚料理。立ち寄ったのは「おもだか家民芸館」からほど近い「魚寅」です。同店のおすすめは「うなぎ定食」。自家製のたれが染みたアツアツの蒲焼はボリュームたっぷり。長良川名物・アユの甘露煮を添えれば、お酒がすすむこと請け合いです。運転無用のジャンボタクシーのメリットが大いに発揮される場面ですね。

 食後は国道156号線を北上すること20分、お隣の大和町へ。お目当ては「やまと温泉やすらぎ館」。緑の山と田園に囲まれた書院造り風のモダンな施設内には、マッサージバス、サウナ、露天風呂など多彩な浴槽が。お湯の中に肩を沈めると、先ほどの酔いもゆるゆると溶け出し、すっきりとリフレッシュ。さわやかな秋のドライブには、うってつけの締めくくりでした。



●今回のコース
 東海北陸自動車道・郡上八幡インターを下りて八幡町へ。名所見物の後、国道156号線で大和町。帰路はぎふ大和インターから名古屋へ。全行程220キロ。ジャンボタクシーはおおよそ1時間当たり7100円。また小型貸切バスも用意されているので、お気軽にお問い合わせを。
 052・331・4888(直通)

●郡上八幡城
午前9時〜午後5時。休館日は12月20日〜1月10日。大人300円(博覧館との共通券600円)、小人150円(同300円)?0575・67・1819
●郡上八幡博覧館
午前9時〜午後5時。年中無休(年末年始のみ休館)。大人500円(博覧館のみ)小人300円(同)?0575・65・3215
●おもだか家民芸館・遊童館・齋藤美術館
全館とも午前9時〜午後5時。木曜日休館。3館共通券、大人700円、小人400円。 0575・65・3332(おもだか家)、同65・3274(遊童館)、同65・3539(齋藤美術館)
●魚寅
午前11時〜午後2時半、午後4時〜8時半。蒲焼、吸い物、漬物の「うなぎ定食」2200円。アユの甘露煮、刺身、赤だし付きの「和定食」1800円。休日は火・水曜日のいずれか(不定)。 0575・65・3195
●やまと温泉やすらぎ館
午前10時〜午後9時半。火曜日定休(祝日の場合は翌日)。大人600円、小中学生300円、幼児無料。レストルーム、軽食コーナーなども充実。 0575・88・9126