この記事は2001年12月のものです。現在の内容と異なる場合がありますのでご了承ください。

東西タクシー事情

ガリバーズトラベルアソシエイツ
コペンハーゲン支店
HIROMI KOMATSU KRAEMMERさん
【デンマーク王国 コペンハーゲン】

親切・快適なタクシーは 観光地巡りにもってこい!


> ▲コペンハーゲンのタクシー

 バターやチーズ、ミルクなど酪農で知られるデンマーク。その首都コペンハーゲンはシェラン島というデンマーク最大の島(グリーンランドを除いて)の東岸に位置しています。水陸交通の十字路と呼ばれる要衝で、造船や機械、食品加工の工業都市。

 一方、旧市街には中世からの大学など古い建築が多く、郊外にはハムレットの物語で有名なクロンボル城もあります。中世と現代が共存する文化の香り高い都市なんですね。

 初めて訪れたときはちょうどクリスマスの時期で、タクシーの窓から見た飾り付けの美しさに思わず見とれたほどでした。落ち着いた町並みに、けれんなく溶け込んでいて。

とはいえ言葉には大いに不安を感じましたね。デンマークでは、ここコペンハーゲンで話されるシェラン島の方言が標準語なんです。ドライバー氏とは英語でやりとりしましたが、やはり国語を覚えるのが便利な生活の近道。当たり前ですけど。

 でもタクシーに限れば、法人にしろ個人にしろメーター制が徹底していますから、言葉が不自由でもそれほど心配はいりません。

 実際、市民はもちろん外国人でも、老若男女を問わずみんな気軽に利用しています。

 タクシーの車両はベンツが主流。ただし日本と違って、流しのタクシーを拾うのはちょっとむつかしい。駅や空港の乗り場を利用するか、ホテルやレストランから電話で呼ぶのが一般的ですね。

 基本料金は60デンマーククローネ(略称Dkr、約900円)で、1キロごとに数Dkrが加算されます。ちなみに空港から市内までは約30分で、150Dkr(約2250円)ほど。

 ドライバーは外国人がほとんどですが、みんな話し好きで親切。同僚の話によれば、夫婦げんかで家を飛び出したお母さんが、ドライバーのアドバイスに元気づけられて、タクシーを降りるころにはすっかり機嫌を直していたそうです。

 というわけで、もしこの地を訪れるなら、タクシーを足代わりに楽しい観光地巡りをおすすめします。

 コペンハーゲンでは春から秋にかけてティボリ(遊園地)が開放され、市民にとっても観光客にとっても絶好の季節。でも冬のコペンハーゲンもすてきですよ。大みそかの夜には、キネーサーと呼ばれる花火が打ち上げられます。この幻想的なイベントも一見の価値あり。ぜひ一度おいでください。

●コペンハーゲンのタクシー料金●

料金はメーター制。基本は60Dkr。1Dkrは約15円。1キロごとに加算される。また夜から朝まで、および土日祝日は割増し。料金には付加価値税とチップが含まれる。クレジットカードの支払いもOK。